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2005年08月31日
2005年8月 家も服と同じ。蒸し暑さを考えて選ぶべきでは?
今年もお盆休みを利用して、バンクーバーへ行き、仕入先を訪問してきました。
バンクーバーの8月は本当に気持ちのよい気候です。最高気温は25度から28度。
湿度も低く、ちょっと曇ると朝晩は長袖でも肌寒いくらいの気温です。
雨もほとんど降りません。日差しは強いですが、蒸し暑さとは無縁で、
日本の夏を考えると申し訳ないくらい、過ごしやすい気候です。
(バンクーバーで撮影した写真を当社ウェブサイトに載せました。
http://www.kimuramokuzai.com/archives/2005/08/post_52.html
を見てください)
今回、バンクーバーで、ある仕入先からこんな話がありました。
「夏の日本では、化学繊維の服は着られない。カナダでは、真夏でも
ポリエステルの服で大丈夫だけれど、日本では無理。綿や麻などの
天然素材でないと着られない。」
実際には、化学繊維でもユニクロのドライのように湿気を吸収して
すぐ乾く素材もあるので、化学繊維が全部駄目ということでは
ないのですが、それにしても、日本で真夏に湿気を吸収しない服を
着ようと思う人はまずいないでしょう。クールビズでも湿気を吸収する
服を選ぶのが自然ですよね。
しかし、家を選ぶとき、また、家の内装材を選ぶときに蒸し暑さを考えて
選んでいる人は少ないのではないでしょうか?
吉田兼好「徒然草」の中に「家は夏をもって旨とすべし」と記されているように、
昔の日本家屋は蒸し暑い夏に対して、通気性をもたせることで対応してきました。
しかし、現在の住宅は気密性を求める方向にあり、通気性は失われてきています。
しかも、内装材としてビニールクロスやシートラッピング等の新建材が多用され、
湿気を吸ってくれる自然素材が住宅の中に使われなくなってしまいました。
家の中に住人がいれば、エアコンを使ったり、窓を開けたりして湿度を下げて
快適に過ごそうとしますが、外出時には家の中が蒸し暑くなります。室内に
木材などの自然素材を使った家ならば、自然素材が湿気を吸収してくれるので
蒸し暑さを緩和してくれますが、新建材など湿気を吸わない素材を使った家は、
蒸し暑いだけでなく、温度上昇によって化学物質が揮発して室内空気を汚しますし、
高い湿度が材料の経年変化を速めます。
冬の寒さを防ぐために、気密性をもたせた家が多くなりました。しかし、
家を長持ちさせるためには、冬よりも夏のことを考えるべきです。
家を選ぶとき、また、家の内装材を選ぶとき、夏の蒸し暑さを考えて材料を
選ぶことが、日本では必要だなと、成田空港に着いて、タラップの階段を
下りたとたんに湿気の多い空気に接し、あらためて感じました。