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HOME > 社長の一言(旧常務の一言) > 2000年3月 なんか、おかしくないか?
2000年3月 なんか、おかしくないか?

今週に入ってから、珍しく時間に余裕がもてるようになった。

時間があるとき、私は、できるだけお客様を訪問することにしている。
今週も15件ほどお客様の会社を訪問した。

私は、うちの会社の進むべき方向を一番知っているのは
お客様だと信じて疑わない。実に多くのことを教えていただける、
大変ありがたい存在だ。

だが、最近、お客様と会うたびに思うこと、
それは、皆生きるのに必死だということだ。

昨日、あるお客様の社長さんから聞いた話を書く。

今年(1999年度)は昨年(1998年度)に比べて、
ゼネコンがデベロッパーから受けるマンション工事の坪単価が20%下がった。
ゼネコンが赤字覚悟の値段で見積もりを出して、
「これでほぼ受注できた」と思っていた物件を、大手ゼネコンが
より安い価格を出して受注をとるケースがあり、赤字覚悟の値段を出しても
受注できるかどうかわからないというのが現実だ。

昨年の20%引きで受注してきたゼネコンはうちのお客様に対して、
「昨年の20%引きの単価で木工事をしろ」と言う。
木工事は材料と手間(=大工さんの給料)に若干の会社経費を乗せるのが
通常の見積もりだが、今の単価はとても経費の出る状態ではない。

大工さんの給料も随分下がっている。
「100円のものを80円で買えるはずがないんだから、 材料は全部
組(=ゼネコンのこと)の支給にしてほしいが、そうはいかないんだよなあ。」
とこのお客様は言っていたが、大工さんの給料が下がっているのに
その割に材料代が下がらない、これでは20%下がった単価では
やらないほうがいいというのが本音だ。

それでも、20%引きの単価で受注するお客様もある。
当然、うちの会社に対しても20%引きでやってほしいと強要する。
うちの会社が「それではできません」と言うと、他の材木屋さんが
うちでは赤字を出す値段で仕事を取っている。
実際、昨日も「赤字を出してまで取る仕事ではない」という判断で、
一件200万円の仕事を断った。
(もめそうな現場だという理由もあったのだが)

マンションの工事現場では今でも塩ビが全盛だ。
これだけダイオキシンを出す元凶が塩ビだということが
皆わかっていても、「1円でも安ければいい」という理由で
新築マンションの現場はどんどん塩ビを使っている。

また、今はマンションブームとも言える状態で、
マンションが良く売れている。モデルルームを見ても
一見きれいにはできているが、使っている素材は塩ビをはじめとした
新建材ばかりだ。

その一方で、マンション入居前の内覧会では
ビー玉を持ってきて床にころがして床の傾きを検査したり、
洋室と和室の間にあるふすまを閉めて光がもれないかどうかチェックする
購入者が増えているという。(方立の曲がりも指摘されるそうだ)

自分が購入するものを慎重に検査するという姿勢は悪くないと思うが、
塩ビをはじめとした新建材をふんだんに使った内装の素材にはなにも
苦情を言わないというのは、なんか、おかしくないか?

塩ビ枠は、2年もたてばシートが盛り上がってしまってデコボコになるし、
万が一火にあたれば猛毒の塩素ガスを出す。ダイオキシンだって出る。
そんな怖い素材を「見栄えがよいから」と言って選ぶのは
私はおかしいと思うが。

この話は社内だけで言っていてもはじまらない。
以前、私はマンションを買う人向けにインターネットのホームページで
塩ビの怖さを警告した。私の怠慢でホームページを更新していないので、
この場でゴールデンウィークまでにホームページを更新することを
社員の皆さんに宣言しておく。本当の素材である木材こそが
住宅に使うにふさわしい素材だと信じて、社員の皆さんが仕事をする
環境をつくりたい。それが私の仕事です。

投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2005年05月02日

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