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HOME > 社長の一言(旧常務の一言) > 2001年2月 院庄林業見学記~目標のある会社は違う~
2001年2月 院庄林業見学記~目標のある会社は違う~

今回の社員旅行に行った人のうち何人かに感想をきいてみると、
「今回が一番良かった」という人が多い。

その理由は
「若い人が多くて宴会が盛り上がったからだ」という。

私自身も今回の旅行へ行ってよかった。
確かに、皆でこんぴらさんへ登って参拝したことはいい思い出になるし、
普段なかなか行けない道後温泉まで行けたこともよかったと思う。
でも、本当によかったと思う理由は、ただ楽しかっただけでなく、
院庄林業見学ができたからだ。

社員旅行に工場見学を入れたのは私が入社してからは初めてだ。
(過去あったかどうかは知らないが)実は、前回の九州の時も
ある製材工場を見学しようとしたのだが、先方の都合で実現しなかった。

皆で行った院庄林業は、言わずと知れた日本最大の内地材製材工場だ。
従業員が約300人いて、製材だけでなく、プレカットも、集成材も手がけている。
特に、最初に見た久米新工場は生産を開始したばかりの最新鋭工場で、
稲生さんの気迫あふれる説明を聞いて、「高い目標のある会社は違うな」と感じた。

院庄林業久米新工場の現在の目標は、
「杉芯持ち材で、JASのD15製品(昨年改正されたJASの中で、含水率15%
以下かつ寸法精度に合格したもの)を低コストで工場生産すること」だ。
工場の中にも「めざせ日本一」という標語がかかげてあった。

稲生さんは、「これからの時代、D15製品でないと生き残れない」と力説していた。
なぜなら、建築基準法の改正、性能基準制度などの新しい法律ができた関係で
乾燥していない木材は事実上使えなくなってきているからだ。
とりわけ、院庄林業は住友林業を筆頭に、ハウスメーカーとの取引が多い。
ハウスメーカーは他社との差別化のため、お施主さんに安心を与えるために
JASのD15製品を渇望している。

だが、杉芯持ち材の乾燥は難しい。工場内には黒くなってしまった失敗作が
置いてあった。大きな乾燥機が何機もあったが、乾燥はまだ試行錯誤の段階だという。

院庄林業の社員の皆さんが仕事をしている様子を見ていると、
自分たちが杉のD15製品をつくることで、今内地材製材がおかれている厳しい状況を
なんとか打破しようという姿勢がとても強く感じられた。

久米新工場には壁がない。山の中なので、決して暖かい土地ではなく、雪も降るという。
吹きさらしの作業環境の中で、社員は全員ヘルメットをかぶって仕事をしていた。
久米工場に限らず、どの工場へ行っても社員は全員ヘルメットをかぶっていた。
帽子もかぶらずに仕事をするうちの工場とはえらい違いだ。
通路が材料でふさがれていることもなかった。通路を使用する場合は、
「通路一時使用」という札をおくルールになっているそうだ。

本社工場の説明をしてくれた竹久さんからも、「なんとかして内地材をもっと使って
もらいたい」という熱意が強く感じられた。山林部やランバーターミナルの皆さんは
良く知っているだろうが、内地材の杉、檜の値段はとても安い。丸太の値段も安いが、
柱などの製品の値段はもっと安い。院庄林業の置かれている状況は決して良くない。
だが、前向きに数十億の設備投資をして、D15製品をつくることで現状を打破しよう
とする姿勢は素晴らしい。私は、大いに見習うことにした。

うちの会社にも院庄林業のように目標が必要だ。
最近の退職者続出の原因の一つは、会社としての目標がはっきりしていないからだと
考えられる。確かに、個々の事業部の中には目標がはっきりしているところもあるが、
会社全体としてはっきりとした目標がみえていない。

院庄林業は内地材製材日本一と言われているが、うちの会社の北本工場は、今や
「日本最大の無垢造作材製材工場」と言われている。
(もしうちよりも大きな造作材製材工場を知っている人は、教えてください)

たとえば、第一事業部についていえば、自分たちは日本一の造作材工場で働いているという
誇りがあっていい。今は、「打倒塩ビ、打倒ラッピング」を掲げて事業をすすめようと
考えている。院庄林業のように、工場内に標語を掲げるのがいいと思う。
できることからまず実施していく。

投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2005年05月02日

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