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HOME > 社長の一言(旧常務の一言) > 2002年2月 十年一昔、では次の一手は?
2002年2月 十年一昔、では次の一手は?

今月に入って、第一事業部は例年通りオフ・シーズンに入った。

毎年、2月下旬から3月中旬までが一番仕事の薄い時期で、
今年もその例にもれない。
だが、昨年と違うのは、お客様の層がより厚くなったこと。
その効果が出て、昨年よりもオフ・シーズンからの脱却は早そうだ。

私がうちの会社に入社してから10年がたとうとしている。
10年前は、北本工場の休憩所にまだ薪ストーブがあり、シートハウスもなく、
山林部の事務所はまだ古いままで、埼北店には棚も屋根もなかった。
一番驚いたことは加工材を出荷するときに、
数量をチェックするという習慣がなかったこと。
平均年齢が高く、別名「老人クラブ」と言われていた。
一言で言えば「古い体質」の会社だった。

仕事の中身もこの10年間でずいぶん変わった。
塩ビシートが主流になり、栂ムジの材料が大幅に減少。
かつては需要が当社の生産能力を上回っていたが、現在では逆転し、
需要が当社の生産能力を下回るようになった。
しかし、その中でも第一事業部は毎年利益を上げてきたし、前期、今期と
わずかながら前の期よりも売り上げが増えている。
同業他社が大幅に売り上げを落としている中で、大変ありがたいことだ。

次の10年は、これまでの10年よりもより激しい変化があるだろう。
大きな流れとして、新築需要に変わって、増改築需要が主になると予想される。
これまでのように年間1,000,000戸以上の住宅新規着工があるとは思えない。
人口減もあり、そんなに家は建たない。
そうなると、現在住んでいる家の増改築需要が増えてくる。
その増改築需要に対応できる会社が生き残る。

第一事業部のお客様の中でも、真剣に増改築需要を考えているところが増えた。
増改築の場合、新築のようにまとまった量が出ない。
また、工期が短く、職人さんも短期間で回転させないといけないため、
新築よりもはるかに手間がかかる。
しかし、利幅は新築よりもはるかに大きいようだ。

材料を提供する当社としても、増改築需要が増えてくれば、売上額はさほど
大きくなくても、利益額を確保できる体質にしなければならない。

増改築需要は新築需要とは少し質が違う。使う部材について、
施主の意向が新築よりも強くなる。
特に塩ビなどの新建材でできた家を増改築する場合は、
新建材でなく無垢の木材を求められる可能性が高い。
品揃えも変わってくるし、増改築に対するノウハウの蓄積が必要だ。

設備も小口化する需要に対応する形に変える。
具体的には、ピッカーの増設、台車の小型化、屋根の増設等。
10年後には今よりも多くの屋根がついているはずだ。

また、施主の中には、自分で部材を買いたいという人も出てきている。
その場合、ホームセンターと競合することになる。
今の日本のホームセンターは「日曜大工センター」であり、
本格的な部材を売るところはまだ少ない。
だが、10年後にはホーム・デポのような
住宅部材をなんでもそろえるホームセンターと
競合するようになるだろう。

カナダへ行ったときに、ホーム・デポ(=北米最大のホームセンター)を見たが、
日本のホームセンターと違うのは、とにかく広く、木材の種類が多い。
ランバーターミナルや埼北店にある「ピッカー」と呼ばれる棚が約50Mにわたって
両側においてあり、買い物客は自分でフォークリフトを運転して、材料を買っていく。
もちろん、ドア、サッシ、水周り部品など住宅に必要なものは一式揃っていて、
なんでも1箇所で済んで、ピックアップ・トラックに載せて帰っていく。
カナダでは、家の修理を父親がすることがごく一般的だそうだ。

日本のお父さんたちがゴルフをする代わりに自分の家の増改築に精を出すように
なるかどうかはわからないが、自分で作ったほうが安いとなれば
資材を自分で購入したいと思うだろう。
いまや、世界最大の木材会社「ウエアハウザー」の最大の顧客は「ホーム・デポ」
だそうだ。この波はかならず日本にもやってくる。

日本のお父さん、忙しくてそんなことやってられないって?
家に自分の時間を費やすのは悪いことじゃないと思うが。自分で手入れをした
家には、より愛着がわきますよ。

投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2005年05月02日

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