「工場手配用のチェック表がわかりにくい。
こうすればわかりやすくなると思いますが」という話が出ました。
実際、指摘された通りだと思ったので、
「それは良い提案ですから、書類を作った本人に直接言って、
改善してもらってください」と私がいったところ、
「言うと余計なことを言われるので言いたくないのですが」
という反応が返ってきました。
私はこれを聞いて思ったのですが、「こうなったらいいのにな」
と思っていても、実際に言わなかったために
そのままになっているケースが案外多いのではないでしょうか?
これではどんな良い提案があっても、会社は良くなりません。
先月、「人を馬鹿にしていませんか」という題で書きましたが、
意図的であっても、意図的でなくても、
人を馬鹿にした態度が良くないのは、信頼関係を損なうからです。
人に馬鹿にされて良い気分であるわけがありません。
言う側と言われる側に信頼関係ができていないために、
必要なことが言えないのは会社にとってマイナスです。
すぐに改善しなければなりません。
では、どうしたら良いでしょうか?
私は、普段からものが言いやすい関係をつくることが
大事だと考えています。
当たり前のことですが、毎日挨拶をすること。
挨拶をして返事が返ってくることがまず最低の条件でしょう。
次に、聞く耳をもつこと。自分の話を聞いてもらう前に、
まず人の話を聞くこと。相手が自分の話を聞いてもらえると思えば、
自分が話すことも相手に聞いてもらえるようになります。
そして、声をあげること。本当に会社のためになることで、
自分が「こうなったらいいのにな」と思うことは
遠慮なく言ってみることです。
その結果、予期せぬ反発を受けることもあるでしょう。
また、言った通りにならないこともあるでしょう。
しかし、声をあげないことには始まりません。
今の時代、一度で変わらないことでも、
何度か言うことによって変わることもあります。
本当に自分が必要だと思うならば、
何度でも言ってみることが必要ではないでしょうか。
私は、「常務の一言」で私なりに「こうなったらいいのにな」と思うことを
書いてきました。その結果、会社の中でさまざまなことが変わりました。
一番驚いたのは、幹部の皆さんの間で携帯メールが
使われるようになったことです。
この人はとても携帯メールに縁がないだろうな(失礼!)と
思っていた人も今や携帯メールの達人になってしまいました。
業務連絡のスピードアップに大きく貢献していますね。
また、社員の皆さんからの提案で改善されたことも多数ありました。
北本事業本部の通路の屋根、固定棚、蛍光灯の設置、ゲートの移動、
排水溝への木炭投入、夏場の西日避け用タルキカーテンの設置、
事務所の中では電子付箋紙(ペタろう)の導入、
電子メールチェッカーの設置、電気ポットの更新など
数え上げたらキリがありません。その恩恵を受けた人も多いでしょう。
社員の皆さん、会社にとってプラスだと思うことに関しては
遠慮なく声をあげてください。
また、普段から声をあげられる関係を社内で作ってください。
自分が提案したことで会社が変わるのはとても楽しいものです。
よろしくお願いします。