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HOME > 社長の一言(旧常務の一言) > 2009年1月「後工程はお客様」
2009年1月「後工程はお客様」

「後工程はお客様」。この言葉を聞いたことのある人もいると思います。
この言葉の本来の意味は、「自分たちの仕事の後工程はどこか、
あるいはだれかを確認し、最終のお客様にどのような影響をおよぼしているかを
つねに念頭において、後工程の満足度を高めていくこと」なのですが、
「次の工程に引き渡すにはベスト(品質・納期)をつくしたものを引き渡そう」
「同じ会社の中でも、同じ集団の中でも、次の人へはお客様と思って対応しよう」
という解釈もあるようです。私はどれも正解だと思います。

「どうやったらお客様の満足度を高めることができるか」が会社として
望ましい姿勢であることに異論はないでしょう。
先月も書きましたが、会社全体の売り上げは、
お客様からいただいた支持の合計です。
皆さんが買い物をするときのことを思い出していただきたいのですが、
どんな不況下でも、どこかひとつのお店からは物を買っています。
どのお店を選ぶか、それはどのお店で買ったときに一番満足度が高いかを
考えて選ぶはずです。
お客様から選ばれるひとつのお店になる。そのために必要な姿勢は、
「どうやったらお客様の満足度を高めることができるか」を考えて仕事に取り組む
ことではないでしょうか。

会社の仕事は、直接お客様に接する仕事だけではありません。
むしろ直接お客様に接することのない仕事のほうが多いでしょう。
直接お客様に接しない仕事でも、当社の関係者全員が
お客様の方向を向いて仕事をする。
そのキーワードが「後工程はお客様」です。

仕事は生き物です。お客様の都合に合わせなければ
お客様の満足度を高めることはできません。
お客様の都合に合わせようとすると後工程に迷惑がかかると
感じることも日常茶飯事としてあります。
子供の頃、「人様の迷惑にならないように」と親から言われて
育ってきた人も多いでしょう。
相手に迷惑だと思いながら仕事を依頼するのは
誰でも良い気持ちではないはずです。
しかし、そんな局面にこそ、「後工程はお客様」の考え方が
生きるのではないでしょうか。
「後工程はお客様」だからといって、
「後工程が無理だと言っているからできません」では、
いつまでたっても損益分岐点以上の売り上げを上げることはできません。
損益分岐点以上の売り上げを上げることができなければ、会社は存続できません。
「できません」と言ってしまえば、会社が存続できない。それが今の時代です。
「できません」ではなく、「どうやったらお客様の要望にこたえられるか」を
社内でもお客様に対しても、しっかりと追求することが
今の時代に必要とされる姿勢です。
それには、後工程のことをもっと深く知ること、
後工程の先の工程までもっと深く知ること、
ついてはお客様のおかれている状況をもっと深く知ること、
そして社内で情報を共有することです。
その上で、「どうやったらお客様の満足度を高めることができるか、
後工程の満足度を高めることができるか」を話し合うことです。
話し合った上で、「こうすればできます」という提案を出していく。
一人ひとりが、「どうやったらできるようになるか」を考えて、実行する。
これができれば、どんな時代にも必要とされる会社になれますし、
後工程の満足度、ついてはお客様の満足度も高まります。
「後工程はお客様」を拡大解釈すると、製品を買って、
使い終わって捨てるときのことを考えることも「後工程はお客様」になります。
この場合の後工程は廃棄物を処理する人です。
使い終わって捨てるときに廃棄物として環境負荷のかからないものを選ぶ。
これがこれからの時代に求められる姿勢です。
木材は廃棄物として「質が良い」ですから、
「後工程はお客様」と考える人が増えれば、
木材の需要は増えるでしょう。
そういう時代になることを心から期待しています。

投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2009年01月30日

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