今日で61期が終わります。社員の皆さんにとって、今期ほど良くも悪くも
変化を感じた期は初めてではないでしょうか。
今期、初めてスタートミーティングを行い、社員個人の評価表を書いてもらいました。
初めてのことで戸惑った人も多いと思いますが、当社がどんな会社を
目指しているのか、以前よりも明確になり、各部門でどうやったら
持続可能な組織になれるかを自分たちで考えるように
変わりつつあることは良い傾向です。
会社のことは経営者が考えればいい。自分は言われた仕事をしていればいい。
という社員が多い会社と、多くの社員が自発的に会社全体
(自分のこと、自部門のことだけではなく)を考えて行動している会社。
どちらが「良い会社」でしょうか。
私は、どんなに優秀な経営者でも、経営者一人で会社全体のことを考えていて、
社員はその指示通りに動いている会社と、自発的に会社全体を考えている社員の
多い会社とでは、多勢に無勢で、戦う前から勝敗は決まっているように思います。
今までは、昔ながらの商売の形にならっていれば、
相応の業績をあげることができました。しかし、変化の激しい時代には、
いままでにはなかった種類の仕事がたくさん出てきます。
こうなると、経営者が一人で判断して、全ての仕事に適切な指示を
出すことは事実上不可能です。
社員が「他責」でなく「自責」で考えている会社なら、
状況に応じて適切な判断ができる、持続可能な会社になることができます。
野球に例えれば、三遊間にゴロが転がってきたと考えてください。
ゴロをサードとショートが取りに行くのが自然な形ですが、
こと仕事上に例えてみるとどうでしょうか。
新しい仕事が出てきたときに、「それは私の仕事ではない」「忙しいから他の人に
やってもらってください」「私は協力しません」という姿勢が出れば、会社の中で
「見えない壁」として立ちはだかります。野球なら、サードとショートがゴロを
取りに行かずに三遊間を抜けていってしまうでしょう。内野が「ザル」になってしまいます。
内野が「ザル」だと投手も身が入らなくなってしまいます。
つまり、新しい業務が出てきたときに協力しようという姿勢がないと、
「見えない壁」をつくって、会社全体の雰囲気を悪くしてしまうのです。
また、ショート正面のゴロをサードがカットして取りに行ってしまう場合もあります。
本来、担当すべき人がはっきりしていて、定位置に守っている(不在の場合は別)のに、
サードが横からカットしてゴロを取りに行ってしまう。これが続くと、ショートゴロも全部
サードがカットしてくれるものだと思う、依存心が生まれてしまいます。
これも良いことではありません。
ショートゴロをカットして絵になるのは長嶋茂雄さんだけでしょう。
今回、給与改定を行いましたが、自発的に会社全体のことを考えて行動する人には
厚く、見えない壁を作ってしまっている人には薄く配分をしました。当社が
持続可能な会社になるためには、どれだけ会社全体の将来を考えて行動する人を
増やせるかが大事だと考えているからです。
この時代に当社を持続可能な会社にするために、「他責」でなく「自責」で、
会社全体のことを考えて行動する社員を増やす。これが来期の目標です。
投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2010年04月30日
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