今期に入り、私が会社全体を見るようになり、特に気になっていることがあります。
それは、社内で「気が入っていない」仕事ぶりをところどころで見かけることです。
お客様から見たら考えられない凡ミス、材料の無駄遣いなど例を挙げればきりが
ありませんが、気が入っていない仕事をした結果、お客様満足度を下げてしまう。
あってはならないことですし、改善していかなければ会社は存続できません。
私は、気が入っていない仕事ぶりを見ると、気分よく働いていないのかなと
考えます。それは、個人の原因だけでなく、職場の雰囲気にも原因があることが
少なくありません。言い換えると、職場の「乗り」が悪いということです。
お客様に満足していただくためには、まず社員の皆さんが気持ちよく働ける環境を
つくることです。職場の「乗り」がよければ、気分よく社員の皆さんが働くことができます。
仕事が面白いと思えれば、生産性が上がり、会社の業績にも貢献します。
逆に、気持ちよく働いていなければ、お客様に満足していただくことができません。
たとえ電話やfax、電子メールであっても感情は伝わるものです。工場や
伐採現場からできる製品にも、感情は表れます。仕事に不快感をもっている人から、
ものを買おうと思う人はまずいないでしょう。
人間関係で大事なことのひとつに「返報性の原理」があります。
何かしてくれた人には何か返してあげたいと思う、その心理のことを指します。
「やってもらって嬉しかった。ありがとう」という感情に対しては、
「感謝されて嬉しい。またやろう」という感情が返されます。
しかし、「不快感」に対しては「不快感」が返ってきてしまいます。
職場の「乗り」の良さ、悪さをつくっているのはこの「返報性の原理」です。
周囲に対して感謝の気持ちを表せば、職場の「乗り」は良くなります。
周囲に対して不快の気持ちを表せば、職場の「乗り」は悪くなります。
一番よくないのは、周囲に対して関心をもたずに黙々と仕事をすることです。
「無関心」には「無関心」で返されてしまうからです。これも職場の「乗り」を
悪くします。
実は、「愛情」の反対語は「無関心」です。(マザー・テレサの言葉)
正直に書きますが、私は、自分が受けてきた過去の経験から、「できるだけ
周囲をかく乱したくない」という強い意思をもっています。できれば、自分が
率先垂範するので、社員の皆さんが周囲に対して感謝の気持ちを表して
職場の「乗り」をよくしてほしい。そう願っていますが、現実がそうなっていないのは、
職場の「乗り」を悪くする原因が社内にあることに関心を示してこなかった、いや、
関心は示していても実際の行動をとってこなかったことが影響しています。
まずは周囲に対して関心を示すこと。周囲に対して感謝の気持ちを表すこと。
周囲に対して不快感を示す人がいたら、どうやったら感謝の気持ちを表す方向に
変えられるか、関心をもって接すること。地味ですが、続けていけば
社内の雰囲気が変わっていくはずです。いい方向に変わることを期待します。
投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2010年08月31日
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