前期の決算が確定しました。決算棚卸にかかわってくれた社員の皆さん、
決算書類を作ってくれた社員の皆さんなど、決算に関わってくれた社員の皆さん全員の
働きで決算が確定し、無事申告期限に間に合いました。ありがとう。ごくろうさま。
今月、スコラ・コンサルトさんの合宿で山梨県のリゾナーレ八ヶ岳に行ってきました。
実は、リゾナーレ八ヶ岳は2001年に一度倒産しています。倒産後、星野リゾートが
再生した施設の第一号で、今では黒字を出して、星野リゾートの基幹施設になっています。
リゾナーレ八ヶ岳のキャッチフレーズは、「大人のファミリーリゾート」です。
日本人が旅行に一番求めるものは温泉ですが、リゾナーレ八ヶ岳には温泉がありません。
温泉がなくてもいいと言ってくれる層は、唯一家族連れだけだと市場調査の結果が出て、
星野リゾートは、家族連れに満足してもらうことにターゲットを絞りました。
家族旅行では、家族一緒の時間も、両親だけの時間も、こどもだけの時間も大切にして
ほしい。そう考えて、リゾナーレ八ヶ岳は、こどもが遊べる施設や、両親が寝ころんで
本が読めるカフェをつくりました。家族で買い物が楽しめるように、客室だった1階部分
を改装してお店に入ってもらい、軽井沢銀座のような商店街をつくりました。両親だけの
時間を大切にしてもらうために、夕食の途中でこどもを預かるサービスもつくりました。
その結果、「楽しかった。また来たい」と、何度も訪れる家族連れが続出して、3年目で
黒字化を達成し、今では「大人のファミリーリゾート」としてすっかり定着しました。
私がリゾナーレ八ヶ岳へ行ったのは金曜日の夜から土曜日の朝にかけてでしたが、
実際にホテル内のレストランが家族連れで埋め尽くされているのを見て、
「こんなに家族連れがいるのか!」と驚きました。家族旅行の中でも大人の時間を
提供しますという、リゾナーレの考え方が、いかに家族連れに共感されているかを、
感じずにはいられませんでした。
私は、リゾナーレ八ヶ岳が黒字化に成功したのは、徹底した市場調査から生みだされた
コンセプトの良さも大きいとは思いますが、一番の原因は、従業員が「大人のファミリー
リゾート」に対して、「これしかない」と信じて動き、徹底されたからだと思っています。
リゾナーレが倒産して、星野リゾートが再生に乗り出した当時、従業員は将来に
不安を抱えていました。「なんとかして再生してほしい」。そこで、経営陣と従業員が
市場調査をもとに、一緒に考えて考え抜いた結果、
「大人のファミリーリゾート」が決まりました。
リゾナーレの従業員が「大人のファミリーリゾート」と聞いて、自分たちの生きる道は
「これしかない」と思ったのではないでしょうか。進む方向を決めて実行した結果、
リゾナーレ八ヶ岳は星野リゾートが経営を引き継いでから3年目に黒字化しました。
色の白いは七難隠すと言いますが、リゾナーレ八ヶ岳に行って私が感じたのは、
「これしかない」は七難隠す です。実際に宿泊してみると、研修で利用したこともあり、
さほど魅力を感じませんでした。この施設を黒字化することは並大抵ではなかったことが
容易に想像できます。それだけに、多少問題があっても、「これしかない」と思えるくらい
徹底できれば、会社は思った方向に進むことを、リゾナーレは実証しています。
お客様の声を集めて、経営陣と従業員が一緒になり、「これしかない」と思えるまで
考え抜いて、自分たちの進む方向を決め、妥協せずに実行すれば、業績はあげられる。
「これしかない」と思えるコンセプトを作りたい。リゾナーレへ行って、そう感じました。
投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2013年06月28日
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