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HOME > 社長の一言(旧常務の一言) > 2013年9月「埃」の向こうに「誇り」が見える。
2013年9月「埃」の向こうに「誇り」が見える。

今月中旬、カナダ・バンクーバーとアメリカ・シアトル周辺の製材工場を訪問しました。
一週間の海外出張中、会社の仕事に関する急ぎの連絡は特になく、
社員・関係者の皆さんが私の不在をカバーしてくれたおかげで、
無事出張することができました。ありがとう。

今回は、乗る予定の水上飛行機が霧で欠航するハプニングがありました。水上飛行機は
有視界飛行なので、少し天気が悪くなると飛ばなくなってしまいます。事故防止には
結構なことなのかもしれませんが、フェリーでバンクーバー島に着いたときに霧が全く
なかったので、この天気なら運航を決行してもよかったのでは?と思いました。

今まではカナダの製材工場しか見たことがなかったのですが、
今回初めてアメリカの製材工場を訪問しました。
アメリカの製材工場もカナダに負けず劣らず大規模な工場で、
日本にも多くの製品を輸出していますが、カナダと決定的に違うのは、
工場内の清掃状態です。

カナダでは製造ラインにゴミが落ちていることは滅多にありません。
しかし、私が見たアメリカの工場では、製造ラインの真ん中にヨーグルトの
容器が放置されているのを見ました。
使い捨ての耳栓は通路に大量に散乱していましたし、
工場内通路の階段はおがくずで埋まっていました。
日本でも、カナダでも見たことのない、清掃状態の悪い工場です。

「この工場で働いていることを誇りに思う社員はどれくらいいるのだろうか?」

埃やゴミ、おがくずなどを放置したままの工場で、
社員が自社の工場を誇りに思っているとは、到底思えません。
「埃(ほこり)」のあるところに「誇り(ほこり)」はないのです。

その一方で、毎年訪問しているカナダの製材工場で、日本向けに輸出する材料の比率が
大幅に増えていると聞きました。10年前は約10%だった日本向けの輸出比率が、今は
70%以上になっているそうです。

カナダ全体としては、中国向けの輸出数量が日本向けをはるかに上回っています。
日本向けの材料は品質に対する要求が厳しいことで有名なのに対し、
中国向けの輸出は、品質に対する要求はさほど厳しくなく、大量に輸出できるので、
今では日本向けではなく、中国向けの輸出を主力にする工場が多くなりました。

この工場を10年前に訪問したときには、当時の工場長が煙草を吸いながら工場を案内
してくれたことを思い出します。工場構内はアメリカ向けの在庫であふれていて、材料
置き場の隅で、長年動いていない材料を多く見かけました。

それが今ではチリ一つ落ちていない工場に変わり、日本向けの在庫が整然と積まれている
工場に変わりました。経営母体が変わったこともありますが、今の工場長になってから
整理整頓、権限移譲を進めた結果、日本向けの比率が大幅に上がったそうです。

工場長は、「我々は、日本向けの材料を扱うことに誇りをもっている」と話します。
品質に対する要求の厳しい日本向けの材料を扱うことに、工場で働いている社員が
誇りをもっていると聞いて、長くこの工場と取引をしてきてよかったと思います。

10年以上製材工場を訪問していると、その工場が将来繁栄していくのか、
衰退していくのかが、清掃状態を見ることでだいたい予想できます。
清掃状態のよい工場は、前向きに設備投資が行われて、ますます繁栄していきますし、
清掃状態の悪い工場は、衰退の方向に向かいます。

職場の「埃(ほこり)」を取り除いた先に、社員が「誇り(ほこり)」に
思える職場がある。そう感じた、今回のカナダ・アメリカ出張でした。

投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2013年09月30日

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