今年の年賀式は、やってよかったと思える年賀式でした。社員・関係者の皆さんと
顔合わせができただけでなく、社員の皆さんのコメントを聞いていて、社員の皆さんが
将来に期待を持っていると感じたからです。私自身も将来に期待を持てる、年賀式でした。
準備をしてくれた皆さん、また、手伝ってくれた皆さん、ごくろうさま。ありがとう。
昭和30年代後半から40年代前半にかけて、子どもの好きなものの代表として
「巨人・大鵬・卵焼き」といわれた時代がありました。V9時代の巨人や、
優勝32回を数えた大鵬は圧倒的に強いものとして、また、
当時の卵はたまにしか食べられない贅沢品で、
卵焼きは滅多に食べられないお弁当のおかずとして、それぞれあこがれの存在でした。
私自身は巨人V9の記憶はありますが、大鵬の引退は覚えていません。それでも、
「巨人・大鵬・卵焼き」という言葉は子供心にあこがれの存在として覚えています。
しかし、モノも情報も豊かになった今、みんなが同じようにあこがれる
圧倒的な存在はいません。優勝33回を数える白鵬でさえ、
当時の大鵬ほどの人気はありません。
インターネットやスマートフォンに代表されるように、現代の情報量は
以前とは比較にならないくらい飛躍的に増えました。
情報量が増えると、興味の範囲が拡がります。
興味の範囲が拡がると、好きなものが多様化していきます。
今後、個人が受ける情報量はさらに増え続けるでしょう。
情報量が増え続ける限り、個人が好きなものはさらに多様化します。
そうなると、「巨人・大鵬・卵焼き」のような存在は
おそらく将来にわたって出てこないのではないでしょうか。
モノも情報も豊かな時代は、個人の考え方が多様化する時代でもあります。
当社のお客様の考え方も多様化していきます。
「これさえやっていれば大丈夫」というわけにはいかず、
お客様の考え方に合った対応が求められます。
私は、社員・関係者の皆さんの考え方も多様化しているなと
感じることがよくあります。
時代背景を意識せずに事業を進めていくだけでは、
考え方の多様化がさらに進み、バラバラな方向を向いて
仕事をするようになりかねません。
それを防ぐためにも、多様化した考え方の上位にくる、
当社としての方針が必要だと考えています。
今から将来に向けて、当社の社内に「巨人・大鵬・卵焼き」を超える
スローガンを掲げたい。情報が溢れ、多様化する考え方の中でも、
「この考え方なら賛同できる」という気持ちになることが、
私も含め、当社で働く人の価値を上げていきます。
ただ、それは簡単なことではありません。方針を仮に決めて、
実行してみて、その中で修正していくことも出てきます。
方針をつくるだけでなく、多様化している社員・関係者の皆さんの
考え方を揃えていくことも必要ですが、それには言葉では書けないと
思うくらい大変な熱意と労力がかかります。それは承知の上です。
私は、モノ(ハード面)だけでなくコト(ソフト面)で勝負できる
会社にしていきたいと考えています。
モノ(ハード面)は真似することができても、
コト(ソフト面)は真似できないものですし、
コト(ソフト面)で勝負できる会社になれれば、
お客様からも世の中からも必要とされる会社になります。
社員・関係者の皆さんが「この会社にいてよかった」と
思える会社にする道は遠く、長いものです。
それでも、一生をかけて会社を変えていくことが
私の使命でもあり、やりたいことです。
投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2015年01月30日
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