私は2016年2月の社長の一言で「使いきる」と題して、材料を使いきる、自分の能力を出し切ると成長実感を味わえると書きました。今でもその気持ちに変わりはありませんが、今回は与えられた時間(権限・権利)を使いきらない姿勢が人生を良くする話です。
(鍵山秀三郎著「すぐに結果を求めない生き方」より引用)
私の場合、(中略)「与えらえた枠を使い切らない」ということを一つの信条としています。どういう意味かといいますと、ここまでやってもいいという権限・権利を与えられていることでも、その効力を最大に使用することにこだわらず、少なめに享受することです。(中略)
五時の待ち合わせと約束をしたら、五時十分前に行くようにする。そうしたことを習慣にしていると、相手が抱く印象は確実に良くなっていきます。(中略)
つまるところ、「枠を使いきらない」というのは、相手の余裕を考えてあげることなのです。そしてそれは自分の心の余裕をつくることにもつながるわけです。
(ここまで引用)
待ち合わせには10分前に行くようにする。書類は期限の1日前には提出する。「この人は時間を守る 期限を守る」ことを積み重ねていけばその人の信用になります。この姿勢を長く続けていれば、「もう少し遅くてもいいですよ」という気持ちになるものです。
一方で、「この人は待ち合わせ時間を守らない」「期限までに書類が提出されない」となると、もっと早く待ち合わせ時間を設定しなければ もっと期限を早く設定しておかなければという気持ちになります。
自分に与えられた枠を使いきろうとすると、ますます枠が狭められてきます。反対に、自分に与えられた枠を控えめにすると枠はますます広がります。
枠が広がっていく人生と、枠が狭められていく人生。どちらが良い人生になるかは、
火を見るよりも明らかではないでしょうか。
時間を守る、期限を守ることは誰にでもできることです。相手の余裕を考えて、与えらえた枠を少な目に享受する。それでは自分に与えられる時間(権限・権利)が少なくなってしまって自分が損してしまうと思う人もいるかもしれませんが、実は損ではありません。
人生において相手の余裕を考える、自分の心の余裕をつくることはとても大切なことです。目先の利益をとらずに自分の品格を上げていこうとする姿勢を続けていくと、その場では小さな差であっても積み重なって大きな差となり、信用を上げて人生をよくします。
納期についても同じことが言えます。供給過剰の今の時代では、(こんな短い納期では)「できない」と言った瞬間、他社に発注されます。一度他社に発注されると当社にはまず戻ってきません。戻すには大変な労力をかけることになります。どんどん短くなっていく納期にいかに対応するか。それには、私自身も含めて、日頃から「与えらえた時間を使いきらない」姿勢を続けることが良い結果につながると考えます。
社員・関係者の皆さんに良い人生を送っていただくのが私の願いです。自分に与えらえた時間(権限・権利)は、相手の余裕を考えて使いきらない姿勢を続けて、私たちの人生が良くなることを心より願います。
投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2017年11月30日
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://shizensozai.net/cgi/mt/mt-tb.cgi/259
コメント
コメントしてください
|