師走は何かと気ぜわしいものです。通常月よりもやることが多い反面、時間が制約されます。そんな中、もうひとり自分が横にいて一緒に仕事をしたらどうなるだろうかとふと思いました。最初は二人力で今までの倍以上の仕事ができると思いましたが、一緒に仕事をしていくにつれてやりにくさを感じるのではないかと思い直しました。
自分には甘いし他人には辛いのが人の常です。自分のこどもをみて、親の悪いところだけ似ると思うことがよくあります。それは、いいところは目立たない反面、悪いところには気づきやすく、近くにいればいるほど悪いところが目立つものだからです。もう一人自分が横にいたらと想像してみると、自分を客観視できます。
与えられた状況をどうとらえるかが大切です。私は、現状を打破するためにまずやってみる自分にはぜひそばにいてほしいですし、現状をみてこれじゃやりたくないと思う自分には近くにいてほしくないです。
今のままでいいと思う自分を好きになれますか?どうやったらできるかを必死に考えてやってみる、自分を律することのできる人だけが、もう一人の自分とやっていける人だと思います。
仏教用語で我利我利(がりがり)という言葉があります。「他人の利益はどうでもよく、我の利益、我の利益のみを追求する」という意味です。「がりがり」がやせ細ったという意味で使われるのは、生きているときに「我利、我利」と言っていた人が非常にやせ細った姿の餓鬼(がき)になるためです。アイスのガリガリ君とは違います。
もう一人の自分がすぐ横で一緒に仕事をする中で「我利我利」を主張したらどう思うかを想像するとわかりやすいです。「損したくない」「自分に不利なことはみなはねのけよう」として自分の利益のために動こうとすれば、一緒に仕事をしていてやりにくくなります。一方、自らを律して周囲の利益のために行動する人となら一緒に仕事をしていて共感できますし、自己重要感を高められます。
自分のことを気にしてくれる人なら一緒にいたいと思うし、自分のことなど関係ないという人と一緒にいたいとは思わない。自分を高めてくれると思う人なら一緒にいたいと思うし、自分を下げてしまうと思う人と一緒にいたいとは思わない。それが人間だと思います。
もう一人自分が横にいて一緒に仕事をしたらいいと思いますか。はい。私はいいと思います。それは自分だけではなく、周囲、全体をよくしていこうと行動する自分なら
いいと思います。皆さんも想像してみてはいかがですか。
今年一年、いろいろなことがあった中で一緒に働いてくれてありがとう。
来る年が社員・関係者の皆さんにとって、そして当社にとって良い年になることを
心より願います。
投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2019年12月28日
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