現在放映中のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」を毎回見ています。
物語の舞台として森林組合が登場し、林業がとりあげられたのが
きっかけです。海のそばで育った主人公が、森林組合での仕事を
通じて山を知り、海も山も空も水を通じて全部つながっていることに
気づいて、気象予報士として空の仕事に関わる物語です。
「おかえりモネ」は自然との共生、つながりがテーマになっていて、
私はスケールの大きさを感じています。主人公が周囲を振り回す
のではなく、周囲の状況に振り回されていく中で工夫をして
状況を変えていく様子が演じられていて、共感しています。
「森は海の恋人」として知られている通り、一見関係ないと
思われる森林と海が実は密接につながっています。
自分とかかわりがある、つながっていると思えるものは
大事にする反面、自分につながりが感じられないものは
粗末にしてしまうことがよくありますが、
実はすべての物事はつながっています。
皆さんは、自分の身の回りにあるものにつながりを
感じられますか。私たちは過去の世代と将来の世代の
両方とつながっています。過去の世代の人たちがいなければ
私たちの現在はありませんし、まだ見ぬ将来の世代の人たちに
とっては、現在の私たちの働きが将来を大きく左右します。
私たちには過去の世代に対する感謝が欠かせないだけではなく、
将来の世代に対しての責任も感じることが必要です。
どれだけ広い範囲を考えられるか、どれだけ長い時間軸で
考えられるか。それがつながりをもとうとする範囲を
大きく左右します。自然とのかかわりを意識できる人は、
考える範囲が広くなり、時間軸も長く考えるようになって、
自分も周囲も豊かになっていきます。私たちの仕事は
自然の産物である木材を扱っています。山で長い時間を
かけて育った木材を扱うのですから、木材が育った山や、
樹木が育った歳月とのつながりを感じながら仕事をすることが
私たちの将来を明るくする方向に向けます。
現在木材業界で話題になっているウッドショックは
ヨーロッパやアメリカと日本市場のつながりが
「いかに安い木材を輸入できるか」が中心になってしまったために
発生したものです。新型コロナウイルスの感染状況によっては
今後東南アジアなど他の地域と日本の間でも同じ状況が発生します。
私はウッドショックを繰り返さないためには、地域内での
つながりを培(つちか)うことが大切だと考えます。
海も山も空も水を通じてつながっているように、
すべての物事はつながっています。周囲を振り回すのではなく、
周囲に振り回されていく中でも工夫してつながりをもち、
自然とのかかわりを意識することで考える範囲が広く、
時間軸が長くなり、私たちの人生が豊かになることを期待しています。
投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2021年07月30日
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