今月、旭山動物園に行ってきました。新型コロナウイルスの影響で「もぐもぐタイム」はありませんでしたが、動物ってこんなに面白いのかと思わせてくれる行動展示は変わらずで、プールの中でカバが飛び、アザラシが筒の中を上下する動きに感動しました。
旭山動物園には動物の生態について記した手書きの看板がたくさんあります。その中でも私が一番印象に残った看板は「ホッキョクグマを見終えたあなたへ」です。
私はこの看板に、旭山動物園が出している「地球環境は今のままでは続かない。
ひとりひとりの生活姿勢を見直してほしい。」というメッセージを感じます。
世界中で脱炭素(二酸化炭素(CO2)排出削減)が政策として打ち出されています。
石炭や石油などの化石燃料を現状のまま使い続けていたら地球環境は続きません。
脱炭素のために、世界中で石炭・石油使用量の削減が始まっています。中国ではCO2排出削減のために石炭火力発電所の稼働を減らして深刻な電力不足が発生しましたし、ヨーロッパでは石炭・石油依存が減少したために天然ガスの価格が過去最高値に暴騰しました。
脱炭素に向けた動きの中で物価が上昇することを「グリーンフレーション」といいます。日本でも石炭・石油だけではなく、製造時に大量のエネルギーを消費する金属製品や、石油化学製品が値上がりしています。ガソリン価格が値上がりしているのも「グリーンフレーション」の影響です。
一方、無垢の木材は製造時に使うエネルギーが小さい上に使用時に炭素を固定しますから、無垢の木材を建築に使えば脱炭素に大きく貢献します。しかも、伐採した跡に植林をすればCO2固定に役立ち、後の世代が使用可能な資源を残すことができます。
当社の方針は「木材の最大経済活用を目指す」です。同じ原材料の中からできるだけ多くの価値を生み出すことが、森林の有効利用につながり、持続可能な社会づくりに貢献します。
もちろん、製品の質はお客様に厳しく要求されます。石油化学製品に代表される工業製品を使っていたお客様に、「無垢の木材でも十分使えるよ」と言っていただけるだけの品質、寸法精度が求められます。お客様の求める基準を満たした製品を作りつづけることができれば、これからの時代において主要資材になれると私は考えます。
脱炭素の時代こそ当社の出番です。木材の最大経済活用を目指し、持続可能な社会づくりに貢献することによって、私たちの暮らしが豊かになることを心から願います。
投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2021年10月29日
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://shizensozai.net/cgi/mt/mt-tb.cgi/306
コメント
コメントしてください
|