先月末の社長の一言に、「きれいにする人は、汚さない」と書きましたが、
今月、休憩所の2S活動を行った結果、「せっかくきれいにした休憩所の状態を
維持したいので、この休憩所を禁煙にしたい」という話が、喫煙者と非喫煙者の
両方から出るとは予想していませんでした。
私自身は以前から、「空調のあるところで喫煙すべきではない」と思っていました。
今回、上からの指示ではなく、自発的な意思として出てきたことがとても嬉しかったです。
休憩所が急に禁煙になったことに驚いた人もいると思いますが、
社員の皆さんが自発的に申し出たことは、成長の過程として大事なことですので、
ぜひ温かく見守ってあげてほしいと思います。
最近、私は「内側にいなければ、はじまらないな」と思うことがよくあります。
それは、「内側」にいなければ、人間の成長機会はごく限られると思うからです。
私が思う「内側」とは、単に同じ組織に属しているだけではなく、何かあったときに
話がもちかけられる場所(距離、立場)にいることです。何か話をもちかけられたとき、
自分ごととしてとらえて、一緒になって考えることが「内側」だという解釈です。
何か話をもちかけられたときに、「私は忙しいから」「私に言われても困る」という人は
『自分は「内側」には入りません。「外側」です。』という意思表示をしています。
自分を外側に置くことは、周囲に干渉されたくないという意思の表れです。
あなたは、『私は「外側」です』という意思表示をしている人に、話をもちかけますか?
おそらく、話をもちかけることはないと思います。それは、話をもちかけても、
良い返事が期待できないからです。
たしかに周囲に干渉されない日常は気楽かもしれませんが、成長機会を失うことは、
人生の一番の歓びを失うことでもあります。なぜなら、人生の一番の歓びは、
「できなかったことができるようになる」ことだからです。
「外側」から意見を言うのは簡単です。なぜなら、責任がないからです。
しかし、「外側」から出た意見に人の心理は大きく左右されます。そんな時は、
『この人は「内側」から言っているのか?それとも、「外側」から言っているのか?』
を考えてみるのも一手ではないでしょうか。そうすれば、責任のない意見に動揺する
ことも少なくなるはずです。
私は、多くの社員の皆さんに「内側」に入ってもらえる会社にしたい。「内側」に
入らない限り、成長機会は乏しくなってしまいますし、変化の速い時代に対応する
ためには、「内側」で考えられる社員が多ければ多いほど対応しやすくなるからです。
お客様の要望はより細かく、より短くなってきます。その中で、「内側」で考えるか、
「外側」で考えるかは会社の将来に大きく影響します。会長の言葉を借りれば、
「懐に入っていかなければ、本当の関係はできないし、会社の将来はない」のです。
先月から始めた2S活動は、社員の皆さんに「内側」に入ってもらう、
一つのきっかけになると期待しています。
会社は社員が成長するための舞台です。
これから今までにない出来事がたくさんあると思いますが、
ぜひ、「内側」で考えられる、社員が成長できる会社になりましょう。
それこそが、社員の皆さんの将来を明るくすると信じています。
投稿者 無垢材・造作材の木村木材工業(株) : 2012年02月29日
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